50代で住宅ローン完済後の生活は余裕?老後に差がつくメリット活用法!

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50代で住宅ローン完済後の生活は余裕?老後に差がつくメリット活用法!

「ようやく住宅ローンの返済が終わった…。」50代で長年のローンを完済した今、家計に余裕が生まれ、肩の荷が下りたという方もいるでしょう。

しかし、ここからが本当の分かれ道です。それまで返済に当てていたお金をどう使うかで、老後の暮らしに大きな差が出るためです。

毎月の返済がなくなったことで生活が楽になる一方、気が緩んで出費が増えたり、老後資金の準備を怠ってしまうリスクもあります。完済後こそ、家計の見直しと資金計画が重要となります。

この記事では、住宅ローン完済後の余裕資金の活かし方について具体的に解説するとともに、その効果をシミュレーションで検証します。ぜひこの記事を読んで生活設計を考えてみましょう。

この記事はこんな人におすすめ
・50代で住宅ローン完済した人
・余裕資金の使い方を考えている人
・老後に向けて家計を見直したい人

住宅ローン完済と家計への影響

住宅ローンの完済時期(年齢)は?

皆さんの住宅ローンの完済時の年齢はいつ頃なのでしょうか?

まず、「令和5年度 住宅市場動向調査報告書」(国土交通省)(※)のデータを加工して作成した次のグラフによると、三大都市圏では35年以上の返済期間が主流であることが分かります。

購入資金の返済期間(三大都市圏)
令和5年度 住宅市場動向調査報告書」(国土交通省)(※)のデータを加工して作成。
https://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000196.html

例えば30歳で35年ローンを組む場合、完済は65歳です。それに比べると50代での完済は早い方ですね。

早期完済は本当にメリット?

住宅ローンの返済が終われば、月々の支出が数万円〜十数万円単位で軽くなることもあります。この浮いた金額は、生活費の補填やゆとりにもなり得ます。また、精神的にも肩の荷が下りて楽にもなるでしょう。

早期に完済することで、これらのメリットを早く感じることができます。

特に、早期完済するために、毎月の返済額を多く設定していたり、繰り上げ返済を頑張っていた方は、完済後の余裕は、これまでの努力に対するご褒美だと感じるかもしれませんね。

しかし、早く完済することは本当にメリットだけなのでしょうか?
実はそうとは限りません。完済時の資産状況や完済後のお金の使い方が、今後の生活を左右するからです。

例えば、完済により手元資金があまり残っていないと、教育資金などの高額な出費に備える余裕がなくなることもあります。

また、「毎月◯万円浮いたから、外食や旅行に使える!」と考えていたら、肝心な老後資金の準備ができないこともあります。

そのため、完済後の浮いたお金で何ができるかを一度考え直してみましょう。

完済後の生活の注意点

生活レベルを上げると老後破綻リスク?

完済後に支出が減ったことで、生活レベルを上げてしまう方も少なくありません。しかし、退職後の収入減少や年金生活を甘く見積もっていないでしょうか?

想定外の支出や、インフレ、介護などで多額の費用がかかるリスクを考慮すると、今の余裕は将来への備えに充てるべき重要な資金とも言えます。住宅ローンの負担が減って浮いたお金を使い過ぎることで、老後破綻につながらないように注意が必要です。

完済は老後の家計のスタート地点!

老後には、住宅の修繕費(外壁、屋根、配管など)や、医療費・介護費用、さらには子どもの教育費・結婚資金の援助など、想定以上に大きな出費が発生することがあります。また、年金生活が始まると収入が激減します。

そのため、住宅ローン完済は決してゴールではなく、第二の人生の家計のスタート地点と考えるべきです。

完済後のメリットを老後資金に活かす方法

返済に当てていたお金で資産形成

毎月の返済に当てていたお金が浮くことは、資産形成の大きなチャンスです。例えば、新NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用して、長期で運用する方法があります。

50代であればまだ何十年も人生が残っている方も多いでしょう。時間を味方につけて、今から少しずつ、将来の生活に備えておくことをお勧めします。

ただし、完済後の余裕資金を運用に回す場合、元本割れリスクにも注意が必要です。高いリターンを期待するほどリスクも伴う傾向があるため、運用方法は慎重に検討しましょう。

定年後の生活費のダウンサイジングも

定年後を見据えて、生活費全体をダウンサイジングすることも重要です。ダウンサイジングの重要性と効果については次の記事を参考にしてください。

老後の収入減に要注意!家計の計画的なダウンサイジングを!

50代で子どもも独立し、住宅ローンも完済した。ようやく肩の荷が下り、さらに退職金というご褒美まで入ってきて、これからは自分のために時間もお金も使おうと、ゆとりの…

完済後の家計のシミュレーションで可視化を!

住宅ローン完済後の家計をシミュレーションすることをお勧めします。余裕ができたと感じても、その実態が見えていないと、使い過ぎや老後破綻になりかねないからです。

今の生活を楽しむことも大切ですが、それが将来の不安につながっては本末転倒です。今の生活と将来の生活のバランスを見つけるためにも、シミュレーションは有効です。

では実際に50代で住宅ローンを完済後、返済に当てていたお金の使い方で、将来の家計はどうなるのでしょうか?この記事では次のシナリオの設定条件で、シミュレーションしてみます。

シミュレーション
〜50代で完済後の余裕資金の活用で老後の差は?〜

シナリオの設定条件

  • 家族条件
家族条件歳(現在)生計から外れる
56100歳で死亡
53100歳で死亡
2人の子は独立し、生計外。
  • 比較条件
比較条件ケース1ケース2ケース3
住宅ローン毎月10万円ずつ返済し、夫57歳で完済
完済後の浮いた月10万円の使い方(夫58-70歳)浪費貯金運用
  • ケース3の運用方法
    • 夫58-70歳で積立 (10万円/月)
    • 夫71-87歳で取崩 (10万円/月)
    • 2%複利で運用
  • その他の詳細データはこちらを参照。

1.完済後に浪費で老後破綻

ではまず、完済後に浮いたお金を浪費した場合についてシミュレーションしてみます。このケースでは気が緩み、それまでローン返済に当てていた毎月10万円を外食や旅行、娯楽にすべて回したのです。この場合、将来の家計はどうなるでしょうか?

1.完済後に浪費で老後破綻
1.完済後に浪費で老後破綻

おっと!早くも70代で資金ショートしてしまいますね。住宅ローンを完済した時点で家計を見直すべきでした。

2.完済後は貯金に回してもゆとりなし

では次に、完済後に浮いたお金を貯金に回したケースについてシミュレーションしてみます。このケースでは、それまで住宅ローン返済に当てていた毎月10万円を堅実に貯金に回したのですが、将来の家計はどうなるでしょうか?

2.完済後は貯金に回してもゆとりなし
2.完済後は貯金に回してもゆとりなし

おっ、支出を抑えることで、ちょうど100歳ぐらいまで何とか持ちそうです。しかし、堅実に貯金をしてきたにもかかわらず、月々の生活の楽しみは限られ、精神的にもゆとりがなくなるのは虚しいですね。

3.完済後に運用に回せばゆとりあり

では最後に、完済後に浮いたお金を運用に回したケースについてシミュレーションしてみます。このケースでは、効率よく資産形成したいと考え、それまでの毎月10万円を堅実に積立投資に回したのです。この場合、将来の家計はどうなるでしょうか?

3.完済後に運用に回せばゆとりあり
3.完済後に運用に回せばゆとりあり

おおっ、これなら一生ゆとりがあり、精神的にも安心して暮らしていけそうですね。住宅ローンを完済時に、第二の人生の家計に向けて、良いスタートラインを切れました。

まとめ

住宅ローンを50代で完済したことで、月々の家計にゆとりが生まれるのは大きなメリットです。しかし、その浮いたお金をどう活かすかで、老後の暮らしに大きな差が生まれます。家計の見直しや資産形成、生活費のダウンサイジングを実行することで、老後も経済的・精神的にゆとりある生活を送れるといいですね。

住宅ローン完済はゴールではなく、第二の人生の家計のスタート地点です。今の家計の余裕を、未来の安心につなげていくために、ぜひ今回ご紹介した活用法やシミュレーションを参考にして、生活設計を考えてみてください。

とはいえ、個人の価値観や諸事情により、完済後のゆとり資金をどうしても直近のために使わざるを得ないケースもあります。その場合、老後資金が不足してから慌てないように厳しく見積もり、対策を考えておくことをお勧めします。生活費、教育費、働き方、投資、保険、節税など、様々な面での見直し方法がありますので、総合的に見直すと良いでしょう。

個人の価値観、収入、資産、家族構成、家庭事情などにより、優先度は異なりますので、ご自身のケースではどうなのか試算してみなければわかりません。ここでご紹介したようなシミュレーションをもとに対策を考えたい方は、ぜひFP(ファイナンシャルプランナー)というお金の専門家に相談してみることをお勧めします。きっとあなたが気づいていない課題についても掘り起こし、広い視点からアドバイスがもらえることでしょう。

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