高校授業料無償化の所得制限撤廃で私立を選べる?実質負担を公立と比較!

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高校授業料無償化の所得制限撤廃で私立を選べる?実質負担を公立と比較!

高校授業料の実質無償化の所得制限が撤廃されるなら、年収の多いご家庭でも安心して私立を選べるようになるのでしょうか?また、公立と私立で、結局いくら違うのでしょうか?

高校授業料の実質無償化が拡充されてきており、所得制限の撤廃によって多くの世帯が支援対象となりました。その結果、私立高校も選択肢に入ってきたというご家庭も多いでしょう。

しかし、無償化されるのはあくまで授業料のみです。入学金や教材費、制服代、学校外活動費など、実際には多くの自己負担が残ります。

この記事では、高校授業料無償化の制度と、公立・私立の実質負担の差、家計への影響と対策について解説します。実質負担を考慮して早期から資金計画をし、希望どおりの高校に進学できるように準備しましょう。

この記事で分かること
・高校授業料無償化の仕組み
・公立と私立の実質負担と差
・高校卒業後までを考慮した資金計画と早期準備の重要性

高校授業料無償化は所得制限撤廃でどう変わる?

高等学校等就学支援金の制度

高校授業料無償化につながる主な制度が高等学校等就学支援金です。これは、授業料の一部または全額を支給される制度です。

参考:「高校生等への修学支援」(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/index.htm

対象

  • 高等学校(全日制・定時制・通信制)
  • 高等専門学校
  • 専修学校(一部)

申請方法

オンラインによる申請が可能(一部、学校による)
参考:「高等学校等就学支援金オンライン申請システム e-Shien」(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/01753.html

支給上限額

学校区分および公立・私立により異なり、令和8年度予算額(案)では、平均的な授業料を踏まえた次の上限額になります。

  • 公立:11万8800円
  • 私立:45万7200円
  • 私立高校等の通信制過程:33万7200円

所得制限撤廃

以前は世帯年収約910万円未満などの制限があり、高収入の世帯は支援対象外でした。しかし近年、段階的に制度が拡充され、令和8年度予算(案)では、所得制限なく上記の支給上限額まで支給が受けられるようになります。

授業料無償化でも残る実質負担額に注意

確かに授業料の部分は実質無償化されたとしても、問題は授業料以外の費用です。どれくらいの実質負担になるのでしょうか?

「令和5年度子供の学習費調査」(文部科学省)のデータをもとに作成した次のグラフによると、高等学校(全日制)の平均的な費用は、公立と私立ではそれぞれ次のとおりです。

公立高校・私立高校の年間教育費
公立高校・私立高校の年間教育費
出所:「令和5年度子供の学習費調査」(文部科学省)のデータをもとに作成(https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/1268091.htm


高校授業料の実質無償化=負担なしではないことに注意が必要です。すべて無料だと誤解していると、想定外の出費や貯蓄不足、教育ローン依存につながりやすくなるからです。

授業料以外に何がそんなに負担?

授業料以外にも、公立では年間平均約55万円、私立では約80万円もの実質負担が発生するのですね。

一体何がそんなにかかるのでしょうか?それは前出のグラフの内訳(「令和5年度子供の学習費調査」(文部科学省)のデータをもとに作成した次の表)から分かります。

区分高等学校(全日制)
公立私立
学習費総額552558797181
学校教育費306258533388
入学金・入園料739847993
入学時に納付した施設整備費等540923970
入学検定料52557093
授業料実質無償化実質無償化
施設整備費等54339
修学旅行費2968048433
校外学習費677210860
学級・児童会・生徒会費1108612441
その他の学校納付金1321922831
PTA会費65817995
後援会費43679116
寄附金3825534
教科書費・教科書以外の図書費3750742434
学用品・実験実習材料費2478532131
教科外活動費4937156800
通学費5502086646
制服2832842497
通学用品費1439013527
その他67088748
学校外活動費246300263793
補助学習費201764171888
家庭内学習費2159326162
通信教育・家庭教師費1581918556
学習塾費147746112639
その他1660614531
その他の学校外活動費4453691905
体験活動・地域活動23053245
芸術文化活動1106711453
スポーツ・レクリエーション活動648314645
国際交流体験活動865945646
教養・その他1602216916
出所:「令和5年度子供の学習費調査」(文部科学省)のデータをもとに作成。
https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/1268091.htm


入学費、教材費、通学費、制服代、施設設備費、修学旅行費、学校外活動費…などと、結構色々とかかるのですね。

公立・私立高校3年間の実質負担

授業料が実質無償化された状況での3年間の教育費の目安として、次の概算(前項の年間実質負担額をもとに単純計算で3倍)を見込んでおくと良いでしょう。

  • 公立高校:約165万円
  • 私立高校:約240万円

特に進学校や国際系のコースでは、学校外の学習塾や活動などの追加費用が多いことに注意が必要です。

私立を選ぶ前に考えたい高校後の資金計画

大学進学費用

教育費のピークは大学時代になることが多いです。

大学進学費用も国公立・私立の違いや分野、自宅外通学の有無等により差がありますが、数百万円から一千万円近くの費用が必要になる可能性もあります。詳しくは次の記事が参考になります。

ピークは大学の進学費用!おすすめの教育資金の貯め方は?

「この子の将来が楽しみだ!大きくなったら何になるのかな?」 幼い我が子を抱きながら、こんなかわいい子には惜しみなく投資して、充実した人生を歩ませたい!と願うこと…

未就学・小学生・中学生からできる準備

教育費は子どもが幼いころから準備しておくことが重要です。上記の記事も参考に、預貯金、学資保険、長期分散投資をバランスよく組み合わせることも検討してみましょう。

なお、NISAに関しては、令和8年度税制改正の大綱では、口座開設可能年齢を0~17歳に拡充することも盛り込まれています。子どもが小さいうちから活用できる機会が増えそうですね。
参考:「令和8年度税制改正の大綱の概要
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_gaiyou.pdf

まとめ

高校授業料の無償化と所得制限の撤廃により、公立高校だけでなく私立高校も選択しやすくなりました。高等学校等就学支援金の拡充によって、世帯年収に関係なく授業料の負担が軽減される点は、多くの家庭にとって大きなメリットといえるでしょう。

しかし、入学金や教材費、制服代、学校外活動費などの自己負担は残ります。実質無償化=無料ではない点に注意が必要です。

公立と私立では3年間で大きな費用差が生じる場合もあり、大学進学費用まで含めた資金計画が欠かせません。制度を正しく理解し、早めの準備と家計管理によって、子どもの選択肢を広げていきましょう。

とはいえ、個人の価値観や諸事情により、どうしても高校の十分な教育費を準備できないケースもあります。その場合、高校進学時やその後に家計が火だるまになってから慌てないように厳しく見積もり、対策を考えておくことをお勧めします。生活費、教育費、働き方、投資、保険、節税など、様々な面での見直し方法がありますので、総合的に見直すと良いでしょう。

個人の価値観、収入、資産、家族構成、家庭事情などにより、優先度は異なりますので、ご自身のケースではどうなのか試算してみなければわかりません。ここでご紹介したようなシミュレーションをもとに対策を考えたい方は、ぜひFP(ファイナンシャルプランナー)というお金の専門家に相談してみることをお勧めします。きっとあなたが気づいていない課題についても掘り起こし、広い視点からアドバイスがもらえることでしょう。

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