高校生バイトで税金はいくらから?住民税の壁と親の扶養外れにも注意

高校生のアルバイトで「税金はいくらからかかるのか」「親の扶養に影響しないか」と不安に感じていませんか?
最近は税制改正でいわゆる年収の壁が見直されていますが、注意すべきは所得税だけではありません。住民税や、親の扶養の基準は別であるため、知らずに働きすぎると自分の税負担や親の税金増につながることもあります。
この記事では、税金の仕組みから具体的なライン、損しない働き方までわかりやすく解説します。
・バイト年収の壁を知りたい人
・税金を払いたくない高校生
・税金・社保の扶養外れが不安な家庭
高校生バイトの税金はいくらから?
高校生のアルバイトは以下の3つで考える必要があります。
- 所得税
改正により年収の壁が上昇 - 住民税
自治体や年齢による非課税ライン - 親の扶養(税金・社保それぞれ)
外れると家計全体の税負担が増える可能性
所得税と住民税、さらに親の扶養は同じ基準ではないという点に注意が必要です。178万円まで所得税がかからないから安心とは限らず、別の基準で課税や扶養判定が行われるためです。
税制改正で何が変わった?高校生バイトへの影響
所得税の非課税ラインは上昇
令和8年度税制改正により、基礎控除や給与所得控除が見直され、所得税がかかり始めるラインは大きく引き上げられました。給与収入のみであれば、年収の壁は178万円となります。
実際に、令和8年度税制改正の大綱によると、
- 基礎控除は104万円(※)
※令和8年の基礎控除等の特例による控除額の加算がある場合 - 給与所得控除の最低保証額は74万円
となり、給与収入のみの場合、これらを足し合わせた178万円までは所得税がかかりません。
参考:「令和8年度税制改正の大綱」(財務省)
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_mokuji.htm
また、所得税がかからない範囲で働いていれば、アルバイト先で源泉徴収されていても、確定申告により還付されます。
住民税はいくらから?自治体と年齢で変わる
一般的には年収100万〜120万円で住民税がかかると言われることがありますが、未成年の高校生は必ずしもこの限りではありません。
非課税基準は自治体ごとに異なることがあるため、自分の住んでいる自治体の情報を確認しましょう。
以下の例は横浜市のホームページからの引用です。
令和3年度から
出典:「均等割・所得割の納税義務者」(横浜市)
- 均等割・所得割ともに非課税となる人
・生活保護法により生活扶助を受けている人
・障害者、未成年者、寡婦又はひとり親で、前年の合計所得金額が135万円以下の人
(https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/koseki-zei-hoken/zeikin/y-shizei/kojin-shiminzei-kenminzei/kojin-shiminzei-shosai/kojingimusha.html、2025年7月4日アクセス、太字・黄色マーカーは筆者)
例えば、給与収入のみの高校生(未成年者)は、給与所得控除が約74万円の場合、年収約209万円(135万円+約74万円)以下なら住民税が非課税ということになります。
タイムラグにも注意
住民税は前年の所得をもとに計算されるため、バイトを頑張った翌年の税金に影響します。
親の扶養はいくらで外れる?
扶養の基準は引き上げ
親の扶養に入れるかどうかの要件として、合計所得金額があります。
…(前略)…
出典:「令和8年度税制改正の大綱」(財務省)
(国税)
同一生計配偶者及び扶養親族の合計所得金額要件を62万円以下(現行:58万円以下)に引き上げる。
…(中略)…
(地方税)
同一生計配偶者及び扶養親族の前年の合計所得金額要件を62万円以下(現行:58万円以下)に引き上げる。
…(後略)…
(https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_mokuji.htm、2025年7月4日アクセス、太字・黄色マーカーは筆者)
令和8年度の給与所得控除(最低保証額)が74万円となれば、給与収入のみの高校生(未成年者)は、136万円(74万円+62万円)まで、扶養親族として親の所得から控除できます。
扶養外れの影響
扶養から外れると、親の所得税・住民税が増える可能性があります。家庭全体で見ると負担増になるケースもあるため注意が必要です。特に親の収入が大きいほど、親の所得税率も高いため、影響は大きくなる傾向です。
社会保険の130万円の壁にも注意!
社会保険については年収130万円を超えると親の扶養から外れるため、壁の1つとして注意が必要です。
親との話し合いを
扶養の問題は高校生本人だけでなく、親の税負担にも関係します。親が家計全般や学費を負担しているケースも多いため、親子で家計について事前によく話し合っておきましょう。
高校生バイトで本当に大事なこと
税金の話も大切ですが、高校生の本業はあくまで学業です。
- 勉強時間の減少
- 成績低下
- 進学への影響
が出てしまっては本末転倒です。
短期的な収入よりも、勉強時間の確保や、将来の選択肢の広がりを優先する方が、長い人生で大きなメリットにつながることもあるでしょう。
実際に次の記事のとおり、高卒と大卒では大きな給料差がある傾向です。
まとめ
高校生のバイトは「税金はいくらから?」と疑問に思った際、所得税だけでなく住民税や扶養の基準まで含めて判断することが重要です。
税制改正により所得税の非課税ラインは引き上げられましたが、住民税や扶養控除、さらに社会保険の扶養の判定基準は別であり、税負担や親の負担増につながる可能性があるためです。
また、目先の手取りだけでなく、扶養や将来への影響も考慮し、無理のない範囲で働くことが大切です。学業とのバランスを優先しつつ、自分に合った働き方を選びましょう。
とはいえ、個人の価値観や諸事情により、どうしてもアルバイトを優先せざるを得ないケースもあります。その場合、税負担や扶養外れにより家計の負担になってから慌てないように厳しく見積もり、対策を考えておくことをお勧めします。生活費、教育費、働き方、投資、保険、節税など、様々な面での見直し方法がありますので、総合的に見直すと良いでしょう。
